11月11日(木)午前、一宮市博物館主催の「第57回市民文化財めぐり」が浅井町地内で開催され、一般市民14名、文化財保護審議会委員3名、博物館学芸員など、合計24名が参加しました。尾関地内にある小塞神社に集合し、最初に「小塞神社古墳」を見学。その後、徒歩で「寿福寺本堂」、「桃塚古墳」、「岩塚古墳」、「毛無塚古墳」、そして「愛宕塚古墳」と浅井古墳群を立て続けに見学し、最後に「黒岩祇園祭」という巡回コースでした。
最初の「小塞神社古墳」では、文化財保護審議会委員から、この古墳は東西全長32mの前方後円墳であり、境内には数個の古墳が眠っている。植物の自然分布の状態がよく保たれている荘厳な神社社叢の中にある前方後円墳で、後円墳の頂に神社が祀られているとの説明がありました。
次の黄檗宗(禅宗の1派)である寿福寺では、本堂内で建築関係の専門家である審議会委員の説明を受け、中国の影響をうけた建築様式に見入って、写真を撮る参加者が多くいました。
浅井古墳群は、7世紀頃に築造されたもので、昔は50基近くあったものが、開墾や開発により、現在では10基ほどしか残っていなく、今回の5基が県指定の文化財となっているとのことである。3~7世紀頃に浅井地域に住んでいた豪族の墓により、当時の権力の大きさが想像される史跡となっているとのこと。
最後に訪れた「黒岩祇園祭」でも、文化財保護審議会委員の説明を受け、この祭りが津島の天王祭りと関係が深いとのこと。またほかの祭が川祭であるのに、この黒岩祇園祭は「オカマツリ」という珍しい祭礼であることの説明を受けた。
短い時間ではあったが、浅井町の歴史の深さと文化の伝承について考えさせられた「文化財めぐり」でありました。